金木犀と罪の地味な気に入りポイントは、20歳一人暮らしのこはくの部屋にくたくたになった猫のぬいぐるみがいるところ。男の子って案外、いくつになってもクタクタになっても一度気に入ったぬいぐるみは手放さないよねっていう、ある(あるある未満)。
#創作メモ
#創作メモ
自分が「お姉ちゃん」ではなくただ一個の私でありたいから「俺」のことを兄とかお兄ちゃんとは呼ばないんだけど、「俺」はそう呼ばれた方がうれしいのかもしれないな…と思っても「俺」と呼ぶ。エゴだけど、いつかただ一個の■■として生きてほしいし。弟を大切に思うことと兄として生きることは違う。
#創作メモ
#創作メモ
秋-夜の話題1の「月の裏側」は当然HiMERUの内側にいる「俺」を指してるんだろうけど、実際「俺」は常にHiMERUであろうとしてるわけだから彼自身も「月の裏側」がどうなってるかは知らないと思うんよな。HiMERUでなくなってみないと分からない…というのが「天気雨」のあのフレーズで…明るいと良い。
#創作メモ
#創作メモ
アンソロの話
話がまとまらないまま瞬祭礼に突入してしまい、瞬祭礼読んだらスランプに陥ってしまったので、何度も間に合わなかったらどうしようと焦りましたがなんとかなりました。いつもの倍は時間をかけてじっくり向き合っただけあって、夢のアンソロに胸張ってお出しできる話が書けました。
コンビニみたいなアニメイトが一つしかなく、書店に漫画の新刊を買いに行っても発売日には入らない(都会ではフラゲしてるのに)ど田舎で生まれ育ったので、高校生でオタクと化しても同人誌は支部でサンプルだけ拝むものでした。人生で初めて買った同人誌はアンソロです。親の目を盗みに盗み、初めて通販で物を買って代引きで払いました。以来、本を出すこと自体もそうですが、アンソロ参加が書くオタクとしての大いなる夢でした。叶うとは思っていませんでしたが。
制作発表を拝見した瞬間からずっと夢見心地でした。アンケートに答えるのさえもとんでもなく楽しくて、タイトル公募は何個送ったか忘れるほど送ってしまいました。
せっかくのアンソロ、今回は恋の話がいいかなと思って着手しました。分からないままにして書くこともたまにありますが、だいたい書き始める時にこれは恋の話なのか愛の話なのかを考えます。例えば「無声慟哭」や「企みの行方」などは恋の話、「ちいさい秋みつけた」や「クレヨンを剥がす」などは愛の話です。当初は馴れ初めがいいだろうなと思って、さまざまな展開を考えてはボツにしてはを繰り返していました。
テーマが花なので、思いつく限りの花を並べたり花屋を覗いてみたりして、案出しは楽しかったです。全然しっくりこなくてさっぱり決まりませんでしたが。なんとなくこはくもHiMERUも花屋で切り花を買って贈る姿があまり想像つかず、身近なところに咲いている花をよく意識して過ごすようにしていました。ボツになった案には、寮の近くに咲いたリュウゼツランを見に行って50年後の話をするとか、みんなで花火を見に行く直前にHiMERUが熱出して来られなくなり、花火みたいな花を手にこはくだけ寮に帰ってきて慣れない看病をする話とか、そういうのがありました。こはひめ新聞DXに載っている「春の芽生え」もボツになった書きかけです。あれだけで終わってもいいですが、一応イメージの中では冒頭部分なので、いつかちゃんと書きたい気持ちはあります…元気と時間があれば…。
どんな話にするか、誰視点にするか、何も決まらないまま瞬祭礼に突入して、めちゃくちゃになりました。こっちに干渉して茶化されたことも大いなる要因ですが、こはひめが思ってたより手前にいて、いつの時点を書こうか困ってしまいました。個人的に新年度現在のこはひめは、付き合うどころか恋愛感情も抱いていない、友人かどうかも分からない手探りの関係だと思っています。この先なんやかんやがあって恋に落ち、やがて付き合うという認識なので、恋の話を書くとしたらどの時点の話を書けばいいのかさっぱり分からなくなりました。いや、というより要くんがPBBグッズを集めているらしいという情報があまりにもでかかったです。その「なんやかんや」がちょっと先なら要くんが寝ていることに違和感はないんですが、だいぶ先なら考えなければならないことがわんさか出てきます。こはひめの幸せを考える時、要くんも幸せでないとメルの幸せが成り立たないのではないかと思うわけです。
もうワーッとなって、1回全て無しにして、恋の話はやめるに至りました。愛の話にしよう、愛なら今の2人の間にもたっぷりある。それをすくおう…と決めてからは早かったです。考えていることに似たツイート(※)を以前していたのを思い出してほじくり出し、全体重をかけて捏ねました。「花の名」は愛の話です。
※23年秋のツイート
座敷牢にいたのに桜河のがメルより季節の花に詳しかったらめっちゃいいと思う。本人が生花習っててもいいし、姉はんらが持って来て「見てこはく、あやめが咲いたで」「なに言ってんのあんた、これかきつばたやで」「うそ!?こはく植物図鑑貸してや」みたいなことが起きてるといい。
↓
庭のさるすべりの花を見せてやりたくて、枝折ったらけっこうガッツリいってしまって怒られる姉はんとかもめっちゃいい。そうやって覚えた花々をロケバスとかで「あ、あの家見てHiMERUはん。さるすべり綺麗に咲いてるわ」とかって無意識に教えてあげてるといい。
↓
花の名前なんてただ生きてく上ではなんの必要もないものだから、それを覚えたり教えたりするのってある種の愛情の形だと思う。そうやって覚えた花が、今度は要くんへのお見舞いに反映されていくと素敵ね。
↓
でもやっぱさるすべりが木の状態で咲いてるのは表の世界だけなんだよな……Petal's Resolution……
「ポピー」で両方の視点で読めるのがいいと言ってくれた方がいたので、今回もできれば両方から書きたいなと思っていました。書いていてもそれぞれの楽しさがあるので、両方にして良かったです。
内容についてあれこれ後出しするのは野暮なので特に書きませんが、楽しんでいただけるとうれしいです。あ、でも一つだけ、子どもだった「俺」が食堂で俯いていたことについて。私は書いている時、「俺」は母親がいないことや父親に置き去りにされていることを周りの大人に可哀想だと思われたくないんだろうなと思っていましたが、「子ども1人で場違いな大人の世界に耐えていた」という感想をいただいてホワ〜!なるほど、それもあるんだろうなと思いました。自分で書いておいてなんですが、感想を聞いて初めて見えるものがいっぱいあるので、読んで感じたことや考えたことがあれば、些細なことでもぜひ教えてほしいです。
アンソロうれしすぎてもう何周読んでるか分からないし、汚すの怖くてカバーかけました。死んだら棺桶に入れてもらう用にもう1冊必要だったかもしれません。ノベルティのシールももったいなくて厳重にしまってあります。チョコはうれしくて美味しくて、しばらく狂ったようにチロルチョコのミルクを買い食いする日々がありました。もうあれは私の中で=こはひめの甘さです。最高。
最後になりますが、改めて主催のえむさんへの感謝が尽きません。何から何までありがとうございました。おつかれさまでした。おかげさまで夢が叶い、宝物が手に入りました。後生大事にします。
#創作メモ
話がまとまらないまま瞬祭礼に突入してしまい、瞬祭礼読んだらスランプに陥ってしまったので、何度も間に合わなかったらどうしようと焦りましたがなんとかなりました。いつもの倍は時間をかけてじっくり向き合っただけあって、夢のアンソロに胸張ってお出しできる話が書けました。
コンビニみたいなアニメイトが一つしかなく、書店に漫画の新刊を買いに行っても発売日には入らない(都会ではフラゲしてるのに)ど田舎で生まれ育ったので、高校生でオタクと化しても同人誌は支部でサンプルだけ拝むものでした。人生で初めて買った同人誌はアンソロです。親の目を盗みに盗み、初めて通販で物を買って代引きで払いました。以来、本を出すこと自体もそうですが、アンソロ参加が書くオタクとしての大いなる夢でした。叶うとは思っていませんでしたが。
制作発表を拝見した瞬間からずっと夢見心地でした。アンケートに答えるのさえもとんでもなく楽しくて、タイトル公募は何個送ったか忘れるほど送ってしまいました。
せっかくのアンソロ、今回は恋の話がいいかなと思って着手しました。分からないままにして書くこともたまにありますが、だいたい書き始める時にこれは恋の話なのか愛の話なのかを考えます。例えば「無声慟哭」や「企みの行方」などは恋の話、「ちいさい秋みつけた」や「クレヨンを剥がす」などは愛の話です。当初は馴れ初めがいいだろうなと思って、さまざまな展開を考えてはボツにしてはを繰り返していました。
テーマが花なので、思いつく限りの花を並べたり花屋を覗いてみたりして、案出しは楽しかったです。全然しっくりこなくてさっぱり決まりませんでしたが。なんとなくこはくもHiMERUも花屋で切り花を買って贈る姿があまり想像つかず、身近なところに咲いている花をよく意識して過ごすようにしていました。ボツになった案には、寮の近くに咲いたリュウゼツランを見に行って50年後の話をするとか、みんなで花火を見に行く直前にHiMERUが熱出して来られなくなり、花火みたいな花を手にこはくだけ寮に帰ってきて慣れない看病をする話とか、そういうのがありました。こはひめ新聞DXに載っている「春の芽生え」もボツになった書きかけです。あれだけで終わってもいいですが、一応イメージの中では冒頭部分なので、いつかちゃんと書きたい気持ちはあります…元気と時間があれば…。
どんな話にするか、誰視点にするか、何も決まらないまま瞬祭礼に突入して、めちゃくちゃになりました。こっちに干渉して茶化されたことも大いなる要因ですが、こはひめが思ってたより手前にいて、いつの時点を書こうか困ってしまいました。個人的に新年度現在のこはひめは、付き合うどころか恋愛感情も抱いていない、友人かどうかも分からない手探りの関係だと思っています。この先なんやかんやがあって恋に落ち、やがて付き合うという認識なので、恋の話を書くとしたらどの時点の話を書けばいいのかさっぱり分からなくなりました。いや、というより要くんがPBBグッズを集めているらしいという情報があまりにもでかかったです。その「なんやかんや」がちょっと先なら要くんが寝ていることに違和感はないんですが、だいぶ先なら考えなければならないことがわんさか出てきます。こはひめの幸せを考える時、要くんも幸せでないとメルの幸せが成り立たないのではないかと思うわけです。
もうワーッとなって、1回全て無しにして、恋の話はやめるに至りました。愛の話にしよう、愛なら今の2人の間にもたっぷりある。それをすくおう…と決めてからは早かったです。考えていることに似たツイート(※)を以前していたのを思い出してほじくり出し、全体重をかけて捏ねました。「花の名」は愛の話です。
※23年秋のツイート
座敷牢にいたのに桜河のがメルより季節の花に詳しかったらめっちゃいいと思う。本人が生花習っててもいいし、姉はんらが持って来て「見てこはく、あやめが咲いたで」「なに言ってんのあんた、これかきつばたやで」「うそ!?こはく植物図鑑貸してや」みたいなことが起きてるといい。
↓
庭のさるすべりの花を見せてやりたくて、枝折ったらけっこうガッツリいってしまって怒られる姉はんとかもめっちゃいい。そうやって覚えた花々をロケバスとかで「あ、あの家見てHiMERUはん。さるすべり綺麗に咲いてるわ」とかって無意識に教えてあげてるといい。
↓
花の名前なんてただ生きてく上ではなんの必要もないものだから、それを覚えたり教えたりするのってある種の愛情の形だと思う。そうやって覚えた花が、今度は要くんへのお見舞いに反映されていくと素敵ね。
↓
でもやっぱさるすべりが木の状態で咲いてるのは表の世界だけなんだよな……Petal's Resolution……
「ポピー」で両方の視点で読めるのがいいと言ってくれた方がいたので、今回もできれば両方から書きたいなと思っていました。書いていてもそれぞれの楽しさがあるので、両方にして良かったです。
内容についてあれこれ後出しするのは野暮なので特に書きませんが、楽しんでいただけるとうれしいです。あ、でも一つだけ、子どもだった「俺」が食堂で俯いていたことについて。私は書いている時、「俺」は母親がいないことや父親に置き去りにされていることを周りの大人に可哀想だと思われたくないんだろうなと思っていましたが、「子ども1人で場違いな大人の世界に耐えていた」という感想をいただいてホワ〜!なるほど、それもあるんだろうなと思いました。自分で書いておいてなんですが、感想を聞いて初めて見えるものがいっぱいあるので、読んで感じたことや考えたことがあれば、些細なことでもぜひ教えてほしいです。
アンソロうれしすぎてもう何周読んでるか分からないし、汚すの怖くてカバーかけました。死んだら棺桶に入れてもらう用にもう1冊必要だったかもしれません。ノベルティのシールももったいなくて厳重にしまってあります。チョコはうれしくて美味しくて、しばらく狂ったようにチロルチョコのミルクを買い食いする日々がありました。もうあれは私の中で=こはひめの甘さです。最高。
最後になりますが、改めて主催のえむさんへの感謝が尽きません。何から何までありがとうございました。おつかれさまでした。おかげさまで夢が叶い、宝物が手に入りました。後生大事にします。
#創作メモ
初めにこはくが気になったのはストーリーじゃなくて、Crazy RouletteのMVで端から端まで大移動するのが大変そうで頑張れ頑張れって思った時だったから、こはくの見せ場が増えて、ダブセンだけじゃなく4人でいろんな絡みができるようになってるの感極まってしまう。最高。
#こはく
#こはく
あー!せっかく上手く書けたと思ってたのにコラムズレちゃってるじゃん…ああああああで埋めてから目で見て切り貼りしてるのが明るみに出てしまう(狂気の沙汰)
新聞はね、Wordで段組にしたのをああああああで埋めてから挿入で文字とか長方形とかを駆使して新聞ぽい見た目に直し、記事をそれっぽくなるように目で見てコピペで切り貼りして作ってるんだよ……しかもページ上で固定つってるのにちょこちょこ勝手にズレよって、こういうことが起こります(ちーん)
#創作メモ
新聞はね、Wordで段組にしたのをああああああで埋めてから挿入で文字とか長方形とかを駆使して新聞ぽい見た目に直し、記事をそれっぽくなるように目で見てコピペで切り貼りして作ってるんだよ……しかもページ上で固定つってるのにちょこちょこ勝手にズレよって、こういうことが起こります(ちーん)
#創作メモ
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「水母の骨」でもそんなこと書いたけど、恋心の痛みで「俺」の存在を確かめてる部分もちょっとあるんじゃないかなって。それは「俺」のものだから。
#創作メモ
#創作メモ
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表面上はどれだけ仲良くなれていても、「俺」が本当の「俺」を晒さないかぎり、永遠に一定以上の関係にはなれないのです
って思ってる人が、まどろっこしいことせずに「友達になろう」って握手して、ぐんぐん世界を広げていく桜河をどんな気持ちで見てるのかなって考えずにはいられない。
当然こはくは「HiMERU」と「俺」なんて見方してなくて、優しいがたまに変なHiMERUはんのことをまっすぐ慕ってるし、その思いは何かと比べられるものではない。けどメルがこう思ってる以上、自分と違って桜河に本心を晒して仲良くなっていく人たちに対して引け目のようなものを感じてしまう気がする。
桜河が愛してくれているのは「HiMERU」であって「俺」はどうかわからない
って思うような人は
桜河の心に席を与えられてるのは、あの子を取り巻く人間が少なかったから
って思わないか心配。それを離したくないと思うのが独占欲入門かもだけど、椅子取りゲームでなく桜河がメルのために拵えたんよ。
#創作メモ
って思ってる人が、まどろっこしいことせずに「友達になろう」って握手して、ぐんぐん世界を広げていく桜河をどんな気持ちで見てるのかなって考えずにはいられない。
当然こはくは「HiMERU」と「俺」なんて見方してなくて、優しいがたまに変なHiMERUはんのことをまっすぐ慕ってるし、その思いは何かと比べられるものではない。けどメルがこう思ってる以上、自分と違って桜河に本心を晒して仲良くなっていく人たちに対して引け目のようなものを感じてしまう気がする。
桜河が愛してくれているのは「HiMERU」であって「俺」はどうかわからない
って思うような人は
桜河の心に席を与えられてるのは、あの子を取り巻く人間が少なかったから
って思わないか心配。それを離したくないと思うのが独占欲入門かもだけど、椅子取りゲームでなく桜河がメルのために拵えたんよ。
#創作メモ
ひんひん言わされてる姿に興奮するくせに、受けも男の矜持忘れないでほしいと思ってるの我ながら難しすぎる。愛が深いとかちんが凶器とか多様な理由で抱かれるけど、ケツで抱くくらいの気概でいてほしい。男同士とか関係ないくらい好きでどうにかなったのがいいし、互いにかっこいいと思っててほしい。
#創作メモ
#創作メモ
水金地火木土天海「海と群青」の桜河が、海はいつも晴れてて青いもんだと思ってたってため息吐く場面が気に入っている。座敷牢で見てたモニター越しの海も、ナンバーエイトでもこはくさんぽでもそうだったから、いつも綺麗なもんだと思ってるといい。実際はそうでない映像も見たことあるはずなのに。
#創作メモ
#創作メモ
桜河は光のど攻めだけど、スパダリではない。例えばメルに自分のためだけに歌ってって乞われたときに「えぇ?えーっと、ん〜………ね、Never be a loser〜♪(軽く拳突き上げ)」ってやりそうなところが果てしなくキュート。
#創作メモ
#創作メモ
「一緒に行こ♪」がすんごい好きなので、大事なシーンでそのようなことを言うこはひめがめちゃくちゃ読みたいし、書きたい。
#創作メモ
#創作メモ
折に触れて漏れてると思うけど、私はこはくのちょっとした言動がかわいくて笑っちゃうメル大好き芸人。
#創作メモ
#創作メモ
(ツイート埋め込み処理中...)Twitterで見る
メルの攻め仕草好き。
#創作メモ
#創作メモ
私たぶん「俺」のこと兄とかお兄ちゃんて呼んだことないんだけど、自分が(弟の)お姉ちゃんて呼ばれたくないからかも。「俺」は要の人生の登場人物ではなく「俺」の人生の主役だから、本人をまっすぐ指す呼称を使いたい。姉はんは現状姉はんとしか呼びようないけど、名前分かったら名前で呼ぶと思う。
#創作メモ
#創作メモ
「水金地火木土天海」雑記
【表紙】
今回の新刊の核なので、たくさん褒めていただけてめっちゃうれしい。こういう雰囲気の絵をざきに描いてもらいたくて、逆算してタイトル決めるところから始めた。ない方がマシみたいな棒人間の図とだいたいのイメージを書いて送ってあったんだけど、上がってきたラフがとんでもなく素敵で椅子ごとひっくり返りそうになった。相方が大天才な上にツーカーで伝わるの、ありがたすぎる。
ラフ時点では服装が決まってなくて、バースデースーツとかロマデ衣装とかパジャマとか宇宙服とか意見出しあったんたけど、最終的にざきのセンスにお任せした。9周年衣装が大正解だった。
手のは特に気合い入れてもらってて、互いに伸ばしあってるんだけど、片思い短編集なので触れ合わないようにとお願いしていた。したらこちら、ざきの言葉なんですけど「こはくはスッと手を差し伸べてる感じで、ヒメルは手を伸ばすのにぎこちなさとか躊躇いがあるように表現したかったんだ〜〜」と。こはひめへの理解が高すぎる。嬉しすぎて夜な夜な自分の新刊撫で回してから寝るやばい生き物になってしまっている。
装丁は、この絵をマックス生かすにはマットPPの方がよかったかもしれん…てはじめ思ってたけど、見慣れてきたらこんで良かったような気がしてきた。できたもんが正解。めっちゃ愛しい。
【題】
上記の理由から宇宙っぽい感じのタイトルにしたかった。次は短編集にしようと思っていたこともあり、なんとなく浮かんだ水金地火木土天海で。1文字ずつとるというのも、ざきに送ったLINEを見ると11月の発注時点で決めてたらしい。なんでそうしようと思ったのかは全く覚えていない。
「水母の骨」と「海(かっちりとは決まってなかったけど中身は決まっていた)」から着手して、詰みに詰んだ。この二つが書くのに最も時間を要したし、何回も書き直した。二つで詰んでる間に思いついて、「部屋の桜はまだ萌木」をバーッと書いてしまった。
「火曜日は雨、かたおもい」はもともと何かの時に書こうと思って放置してたのが残ってた。「〜、かたおもい」にしようと思ってたので、じゃあ火曜日がいいかなと。
「金木犀と罪」は酔ったこはくにキスするところと証拠を掴んでるところだけ浮かんでて、書いてるうちに桂花陳酒にたどり着いて金木犀に。
「土筆坊生えた」くらいから残された漢字と題を考えながらストーリーも考えなくてはならず、ハードル爆上がり。天地が特に難題だった。
天はもともと「天を駆ける」って題で、海外に戻ったメルが葛藤の末に結論を出して帰ってくるって話を書いてたけど、死ぬほど納得いかなくて書き直しまくった末に捨てた。帰ってくる理由は分かるけど、そもそも海外に戻るところが飲み込めず。水母の骨と同じ、メルの強さを信じているが故にどうしても飲み込めないものがあった。せっかく書いたしゴミ箱入れてもいいけど、謎のババアのほうがよっぽどよく書けてるくらい。
そんなこんなで追い詰められてた時に、とりあえず書き始めた話がこりゃ「天気雨」だなとさくっと決まった。
最後、地をどうするか…こはくがメルにフラれる話「地球最後の日」をプロットまで書いてみたものの、短編集としてのバランスが悪いなと思って却下。goo辞書で地を含む言葉を全部見たもののピンとくるものがなく、困り果てていた時にたまたま検索に白地(あからさま)が引っかかった。いやもう絶対これ!と思って、バランス的にメルの話にしようと思っていたこともあり、メルがあからさまに恋だと気づく時の話にしようと「白地の恋」で決定。
自分に課した縛りが
・片思い
・全年齢
・水金地火木土天海1文字ずつ
・こは/ひめ4話ずつ
というアホの鬼縛りになり、地獄を見ました。
途中「水金地火木土天海」って太陽からの距離だから、それぞれの片思いの両思いまでの距離を反映できたらいいかも!って思ったんですけど、すぐに出来るかボケが!と思い直し諦めました。たわけすぎる。
並びがメルメルメルこはこはこはメルこはで偏るのと、同じ天気が続くとか、暗さが分散しないとかで並び順変えようかなとも思った時もあったけど、総じて暗いので意味ないわと思ってやめた。それと最初は「水母の骨」、最後は「海と群青」を読んでほしいなと思ったので水金地火木土天海のままに決めた。
【水母の骨】
初めは夢を見るっていう独白から始まって、寝るのが怖くて最近寝不足がひどい→歩いてる時にボールが頭に当たるかなんかして倒れる→また同じ夢を見る→起きたらこはくが手握ってくれてる→夢がバレてて両思い、みたいな感じで書いてたけど、どうにも納得いかなくてめちゃくちゃ時間かかった。悩んでるうちに、納得いかないのは「俺」の強さを信じているからだなってことに気づいて、同時期くらいにタイトルが決まった。
「HiMERUは俺が作り出した完璧な虚像」で、「俺は俺を周りに見せてなくて、俺はHiMERUの皮を被った張りぼて」とは言ってるけど、要の件で折られたとはいえ一人で生きてきたって自負が俺には少なからずあって、張りぼての中身は空洞ではないと思う。「水母の骨」の意味は「ありえない物事の例え」だけど、それだけじゃなくて、「俺」には芯がある、骨があるって意味でもぴったりな題だと思った。水母はただ流されて生きてるけど、「俺」は自分の意思で泳いでる。
夢はHiMERUでいたいっていう願望の現れでもあり、「俺」を忘れないでっていう無意識からの警告でもあると思う。アイデンティティの問題に桜河への恋心も絡んでもうめちゃくちゃなのに、骨のある大人なので、自分なりに折り合いつけて何でもない1日を始められるの信じられるの強い。行先は絶対にハッピーエンドであれ。
【金木犀と罪】
プロットの時点では、桜河が学園ドラマでキスシーンを控えてる頃、桜河が寝てる隙にメルがキスしてた。けど書く段階で、いやそんなことできないでしょと思ってやめた。桜河のことも大事に思ってるし、桜河を想う「俺」の心も大切にしてると思う。そうなると寝てる隙にキスとかできないんじゃないかな。よっぽど追い詰められるまでは。
追い詰められたのに触れたか触れないか分からないくらいのキスしかできないし、それでいて自分の手で大事にしてきたものを傷つけてしまった、怪我してしまったと思って絶望してるのマジでよぉ〜と思う、自分で書いといて。
これはざきに褒めてもらったポイントなんだけど、居酒屋のくだりでメルが桜河のことをいかにかわいいと思ってるかを散りばめられたと思う。掘りごたつから収穫する時に頭を打たないように気をつけてあげるところとか、なぜか片方だけだけ脱げた靴下を回収して履かせてやるところとか。
居酒屋の壁になれるなら3人で酒盛りしてるところから見たい。燐音はたぶん落ち着いた飲み方もできるけど、こはくが飲めるようになったのが未だうれしくて羽目外してるんだと思う。20歳になって間もない桜河は甘めのサワーとか梅酒ロックとかグビグビ飲んでそう。焼酎は臭いし、ビールは苦いし。日本酒はものによってはいけそう。でも桂花陳酒はエモいけど美味しくないよ。
【白地に恋】
なんで暗くなるんや!て思いながら書いてたことしか覚えてない。マトリックスでメルが結構ニキに甘えてる部分あるんだなと思って、書いてて楽しかった。見かけ上メルが年下なのもあるかもだけど、あんまニキのこと年下扱いしないのがいいな。
どうせすぐすました顔に戻るんだろうけど、自覚した瞬間と念願叶った瞬間くらいコントロール失ってめちゃくちゃになってほしい。分かんないけど、もしかすると恋というものに良い印象持ったないかもしれんなと思った。例えば交際経験はそれなりにあったとしても、恋はしたことなさそう。なんなら恋に溺れる人間のことをちょっと馬鹿にしてる気もする。溺れて、人工呼吸してもらえばいいと思うよ。
【火曜日は雨、かたおもい】
もともと何かで途中まで書いておいてあったものを叩き直した。太陽のど攻めとはいえ、片思いのままならなさを知ったら悶々とすることもあるでしょうと思って書いたのに、明るく書こうと思ってた白地に恋よりじめじめしなかった。なんでや。
メルと話すとうれしくて楽しいのに、好きだって気づいたらうまく話せなくなったのが初恋って感じでいいなと思う。余裕な顔した大人の横で、あの小さな頭の中の引き出しという引き出しを開けて話題を探してるのめちゃくちゃかわいい。意識しちゃったら一つ一つの話が続かないから数がいるのもふふふと思う。このメルは分かってるんかな。案外分かってないかも。
【部屋の桜はまだ萌木】
健やか部屋の空気吸いたくて、書いててすごい楽しかった。ジュンくんがこはくのことかわいいと思ってくれてるのめちゃくちゃありがたい。木箱に入ったイチゴ贈りたいよ。
(友だちの)好きな人って言ってるけど、そういうやり方をテレビかなんかで知ってたから使っただけで、本人もまだ恋なのかなんなのか分かってないのかもしれない。メルといると楽しくて、ずっと一緒にいたいなと思ってるのに、現実的には難しいのかもしれないとか、そう思ってるのは自分だけなのかもしれないとか気づいてしまってペショ…ってなるの、あの年頃の子にあることだと思う。こはくが年相応の悩みにうぐぐ…ってなってるのめちゃくちゃテンション上がる。いっぱい考えて大きくなあれ。
逆にメルには分からなさそうな感情だなと思う。あったのかな、つるんでた男友だちに彼女持ちができて、ずっと男同士でいい、楽しいと思ってたのに俺だけやったんか…?みたいなこた。むしろメルが(好きでもないのに告白受け入れて)彼女待ちになってそうな気する。
こはくに熱愛報道(誤報)が出た時のメルがどうなるのか見たいな。「ひ、HiMERUくん?コーヒー全部溢れてるっす…」みたいなギャグになるか、地獄か。
【土筆坊生えた】
好きの気持ちを土筆にたとえたの、自分でやっといてめっちゃいい。1本1本は生えても全然気づかないのに、気づくとびっしり生えてて手に負えなくなってるのがぴったりだと思う。こはくがメルへの気持ちに気づいた時の説明が「どうしようもなく春」になるのがいい。
たぶん桜もまだ咲く予定じゃなかったけど、あんまりこはくが気にするからちょっと咲いてやったんだと思う。世界が祝福してるわ。
【天気雨】
あとがきに書いた通り、もうサビもサビもサビで。桜河に会いたいつって、そんな時に会いにいくわけないし。ばったり会ってしまえばいいのに。泣いてたことも、泣いてた理由も、全部バレてしまえばいいいのに。
ざきに金木犀と罪を読んでもらった時に、ポピーでもメルがシャワー被ってたねって言われたんだけど、たぶん「俺」でいられる場所だからシャワーなんだろうな。言われてから考えたんだけど。HiMERUは泣かないけど、HiMERU(要)の側にいるのサラリーマン風の男だから泣けたのかも。
秋のルームボイス、自分のこと月の裏側だと思ってるとしたらほんとにヤバいなこの人と思う。
【海と群青】
ずっと書きたかった話をやっと書けた。ここで書くこと特に思いつかないくらいよく書けた気がする。じつは一番気に入っている。
裏設定として、バラエティーでニキの食べっぷりを見た漁協のじいさんたちが、この子は爪の先まで喜んで食べてくれそうだなって話になって、直筆の依頼状が送られてきたっていうのがあった。
これ書いた後でマトリックス読んで、賢い人たちの話が終わるのをお利口さんに待っとればええんよ発言があったので大喜びした。
【その他】
短編集って初めてだったから色々難しかった。短編の方が書くの得意だからポピーよりは難しくないっしょ!って思ってたけど、アホかと。既存の世界を広げるのと、八つ新しく世界を産むのでは断然後者の方が難しいに決まっていた。
結局どうにもできなかったけど、全体のトーンとかバランスとか被りとか気にしながら進めるのも新鮮だった。左右どちらのページで始まるのかとかもなかなか、Wordに振り回されてオゲェ〜だった。
全年齢を8本書ききれたのは良かった。R18ってある程度進むルートもセーブポイント決まってるけど、全年齢はオープンワールドだと思う。書いてる時間よりウォエ〜なんも浮かばんどうする!?って思ってた時間のが長かった気がする。
12月のこと一個も決まってない。また短編集にしようか、ポピーみたいな話が連なった中編にしようか、そもそも何を書こうか。でもたぶん考えてると浮かばないから、しばらくぼーっとしようかな。
インテ来ていただいた方、通販で手に取っていただいた方、こんなところまで読んでいただいた方、ありがとうございました。
#創作メモ #イベント
【表紙】
今回の新刊の核なので、たくさん褒めていただけてめっちゃうれしい。こういう雰囲気の絵をざきに描いてもらいたくて、逆算してタイトル決めるところから始めた。ない方がマシみたいな棒人間の図とだいたいのイメージを書いて送ってあったんだけど、上がってきたラフがとんでもなく素敵で椅子ごとひっくり返りそうになった。相方が大天才な上にツーカーで伝わるの、ありがたすぎる。
ラフ時点では服装が決まってなくて、バースデースーツとかロマデ衣装とかパジャマとか宇宙服とか意見出しあったんたけど、最終的にざきのセンスにお任せした。9周年衣装が大正解だった。
手のは特に気合い入れてもらってて、互いに伸ばしあってるんだけど、片思い短編集なので触れ合わないようにとお願いしていた。したらこちら、ざきの言葉なんですけど「こはくはスッと手を差し伸べてる感じで、ヒメルは手を伸ばすのにぎこちなさとか躊躇いがあるように表現したかったんだ〜〜」と。こはひめへの理解が高すぎる。嬉しすぎて夜な夜な自分の新刊撫で回してから寝るやばい生き物になってしまっている。
装丁は、この絵をマックス生かすにはマットPPの方がよかったかもしれん…てはじめ思ってたけど、見慣れてきたらこんで良かったような気がしてきた。できたもんが正解。めっちゃ愛しい。
【題】
上記の理由から宇宙っぽい感じのタイトルにしたかった。次は短編集にしようと思っていたこともあり、なんとなく浮かんだ水金地火木土天海で。1文字ずつとるというのも、ざきに送ったLINEを見ると11月の発注時点で決めてたらしい。なんでそうしようと思ったのかは全く覚えていない。
「水母の骨」と「海(かっちりとは決まってなかったけど中身は決まっていた)」から着手して、詰みに詰んだ。この二つが書くのに最も時間を要したし、何回も書き直した。二つで詰んでる間に思いついて、「部屋の桜はまだ萌木」をバーッと書いてしまった。
「火曜日は雨、かたおもい」はもともと何かの時に書こうと思って放置してたのが残ってた。「〜、かたおもい」にしようと思ってたので、じゃあ火曜日がいいかなと。
「金木犀と罪」は酔ったこはくにキスするところと証拠を掴んでるところだけ浮かんでて、書いてるうちに桂花陳酒にたどり着いて金木犀に。
「土筆坊生えた」くらいから残された漢字と題を考えながらストーリーも考えなくてはならず、ハードル爆上がり。天地が特に難題だった。
天はもともと「天を駆ける」って題で、海外に戻ったメルが葛藤の末に結論を出して帰ってくるって話を書いてたけど、死ぬほど納得いかなくて書き直しまくった末に捨てた。帰ってくる理由は分かるけど、そもそも海外に戻るところが飲み込めず。水母の骨と同じ、メルの強さを信じているが故にどうしても飲み込めないものがあった。せっかく書いたしゴミ箱入れてもいいけど、謎のババアのほうがよっぽどよく書けてるくらい。
そんなこんなで追い詰められてた時に、とりあえず書き始めた話がこりゃ「天気雨」だなとさくっと決まった。
最後、地をどうするか…こはくがメルにフラれる話「地球最後の日」をプロットまで書いてみたものの、短編集としてのバランスが悪いなと思って却下。goo辞書で地を含む言葉を全部見たもののピンとくるものがなく、困り果てていた時にたまたま検索に白地(あからさま)が引っかかった。いやもう絶対これ!と思って、バランス的にメルの話にしようと思っていたこともあり、メルがあからさまに恋だと気づく時の話にしようと「白地の恋」で決定。
自分に課した縛りが
・片思い
・全年齢
・水金地火木土天海1文字ずつ
・こは/ひめ4話ずつ
というアホの鬼縛りになり、地獄を見ました。
途中「水金地火木土天海」って太陽からの距離だから、それぞれの片思いの両思いまでの距離を反映できたらいいかも!って思ったんですけど、すぐに出来るかボケが!と思い直し諦めました。たわけすぎる。
並びがメルメルメルこはこはこはメルこはで偏るのと、同じ天気が続くとか、暗さが分散しないとかで並び順変えようかなとも思った時もあったけど、総じて暗いので意味ないわと思ってやめた。それと最初は「水母の骨」、最後は「海と群青」を読んでほしいなと思ったので水金地火木土天海のままに決めた。
【水母の骨】
初めは夢を見るっていう独白から始まって、寝るのが怖くて最近寝不足がひどい→歩いてる時にボールが頭に当たるかなんかして倒れる→また同じ夢を見る→起きたらこはくが手握ってくれてる→夢がバレてて両思い、みたいな感じで書いてたけど、どうにも納得いかなくてめちゃくちゃ時間かかった。悩んでるうちに、納得いかないのは「俺」の強さを信じているからだなってことに気づいて、同時期くらいにタイトルが決まった。
「HiMERUは俺が作り出した完璧な虚像」で、「俺は俺を周りに見せてなくて、俺はHiMERUの皮を被った張りぼて」とは言ってるけど、要の件で折られたとはいえ一人で生きてきたって自負が俺には少なからずあって、張りぼての中身は空洞ではないと思う。「水母の骨」の意味は「ありえない物事の例え」だけど、それだけじゃなくて、「俺」には芯がある、骨があるって意味でもぴったりな題だと思った。水母はただ流されて生きてるけど、「俺」は自分の意思で泳いでる。
夢はHiMERUでいたいっていう願望の現れでもあり、「俺」を忘れないでっていう無意識からの警告でもあると思う。アイデンティティの問題に桜河への恋心も絡んでもうめちゃくちゃなのに、骨のある大人なので、自分なりに折り合いつけて何でもない1日を始められるの信じられるの強い。行先は絶対にハッピーエンドであれ。
【金木犀と罪】
プロットの時点では、桜河が学園ドラマでキスシーンを控えてる頃、桜河が寝てる隙にメルがキスしてた。けど書く段階で、いやそんなことできないでしょと思ってやめた。桜河のことも大事に思ってるし、桜河を想う「俺」の心も大切にしてると思う。そうなると寝てる隙にキスとかできないんじゃないかな。よっぽど追い詰められるまでは。
追い詰められたのに触れたか触れないか分からないくらいのキスしかできないし、それでいて自分の手で大事にしてきたものを傷つけてしまった、怪我してしまったと思って絶望してるのマジでよぉ〜と思う、自分で書いといて。
これはざきに褒めてもらったポイントなんだけど、居酒屋のくだりでメルが桜河のことをいかにかわいいと思ってるかを散りばめられたと思う。掘りごたつから収穫する時に頭を打たないように気をつけてあげるところとか、なぜか片方だけだけ脱げた靴下を回収して履かせてやるところとか。
居酒屋の壁になれるなら3人で酒盛りしてるところから見たい。燐音はたぶん落ち着いた飲み方もできるけど、こはくが飲めるようになったのが未だうれしくて羽目外してるんだと思う。20歳になって間もない桜河は甘めのサワーとか梅酒ロックとかグビグビ飲んでそう。焼酎は臭いし、ビールは苦いし。日本酒はものによってはいけそう。でも桂花陳酒はエモいけど美味しくないよ。
【白地に恋】
なんで暗くなるんや!て思いながら書いてたことしか覚えてない。マトリックスでメルが結構ニキに甘えてる部分あるんだなと思って、書いてて楽しかった。見かけ上メルが年下なのもあるかもだけど、あんまニキのこと年下扱いしないのがいいな。
どうせすぐすました顔に戻るんだろうけど、自覚した瞬間と念願叶った瞬間くらいコントロール失ってめちゃくちゃになってほしい。分かんないけど、もしかすると恋というものに良い印象持ったないかもしれんなと思った。例えば交際経験はそれなりにあったとしても、恋はしたことなさそう。なんなら恋に溺れる人間のことをちょっと馬鹿にしてる気もする。溺れて、人工呼吸してもらえばいいと思うよ。
【火曜日は雨、かたおもい】
もともと何かで途中まで書いておいてあったものを叩き直した。太陽のど攻めとはいえ、片思いのままならなさを知ったら悶々とすることもあるでしょうと思って書いたのに、明るく書こうと思ってた白地に恋よりじめじめしなかった。なんでや。
メルと話すとうれしくて楽しいのに、好きだって気づいたらうまく話せなくなったのが初恋って感じでいいなと思う。余裕な顔した大人の横で、あの小さな頭の中の引き出しという引き出しを開けて話題を探してるのめちゃくちゃかわいい。意識しちゃったら一つ一つの話が続かないから数がいるのもふふふと思う。このメルは分かってるんかな。案外分かってないかも。
【部屋の桜はまだ萌木】
健やか部屋の空気吸いたくて、書いててすごい楽しかった。ジュンくんがこはくのことかわいいと思ってくれてるのめちゃくちゃありがたい。木箱に入ったイチゴ贈りたいよ。
(友だちの)好きな人って言ってるけど、そういうやり方をテレビかなんかで知ってたから使っただけで、本人もまだ恋なのかなんなのか分かってないのかもしれない。メルといると楽しくて、ずっと一緒にいたいなと思ってるのに、現実的には難しいのかもしれないとか、そう思ってるのは自分だけなのかもしれないとか気づいてしまってペショ…ってなるの、あの年頃の子にあることだと思う。こはくが年相応の悩みにうぐぐ…ってなってるのめちゃくちゃテンション上がる。いっぱい考えて大きくなあれ。
逆にメルには分からなさそうな感情だなと思う。あったのかな、つるんでた男友だちに彼女持ちができて、ずっと男同士でいい、楽しいと思ってたのに俺だけやったんか…?みたいなこた。むしろメルが(好きでもないのに告白受け入れて)彼女待ちになってそうな気する。
こはくに熱愛報道(誤報)が出た時のメルがどうなるのか見たいな。「ひ、HiMERUくん?コーヒー全部溢れてるっす…」みたいなギャグになるか、地獄か。
【土筆坊生えた】
好きの気持ちを土筆にたとえたの、自分でやっといてめっちゃいい。1本1本は生えても全然気づかないのに、気づくとびっしり生えてて手に負えなくなってるのがぴったりだと思う。こはくがメルへの気持ちに気づいた時の説明が「どうしようもなく春」になるのがいい。
たぶん桜もまだ咲く予定じゃなかったけど、あんまりこはくが気にするからちょっと咲いてやったんだと思う。世界が祝福してるわ。
【天気雨】
あとがきに書いた通り、もうサビもサビもサビで。桜河に会いたいつって、そんな時に会いにいくわけないし。ばったり会ってしまえばいいのに。泣いてたことも、泣いてた理由も、全部バレてしまえばいいいのに。
ざきに金木犀と罪を読んでもらった時に、ポピーでもメルがシャワー被ってたねって言われたんだけど、たぶん「俺」でいられる場所だからシャワーなんだろうな。言われてから考えたんだけど。HiMERUは泣かないけど、HiMERU(要)の側にいるのサラリーマン風の男だから泣けたのかも。
秋のルームボイス、自分のこと月の裏側だと思ってるとしたらほんとにヤバいなこの人と思う。
【海と群青】
ずっと書きたかった話をやっと書けた。ここで書くこと特に思いつかないくらいよく書けた気がする。じつは一番気に入っている。
裏設定として、バラエティーでニキの食べっぷりを見た漁協のじいさんたちが、この子は爪の先まで喜んで食べてくれそうだなって話になって、直筆の依頼状が送られてきたっていうのがあった。
これ書いた後でマトリックス読んで、賢い人たちの話が終わるのをお利口さんに待っとればええんよ発言があったので大喜びした。
【その他】
短編集って初めてだったから色々難しかった。短編の方が書くの得意だからポピーよりは難しくないっしょ!って思ってたけど、アホかと。既存の世界を広げるのと、八つ新しく世界を産むのでは断然後者の方が難しいに決まっていた。
結局どうにもできなかったけど、全体のトーンとかバランスとか被りとか気にしながら進めるのも新鮮だった。左右どちらのページで始まるのかとかもなかなか、Wordに振り回されてオゲェ〜だった。
全年齢を8本書ききれたのは良かった。R18ってある程度進むルートもセーブポイント決まってるけど、全年齢はオープンワールドだと思う。書いてる時間よりウォエ〜なんも浮かばんどうする!?って思ってた時間のが長かった気がする。
12月のこと一個も決まってない。また短編集にしようか、ポピーみたいな話が連なった中編にしようか、そもそも何を書こうか。でもたぶん考えてると浮かばないから、しばらくぼーっとしようかな。
インテ来ていただいた方、通販で手に取っていただいた方、こんなところまで読んでいただいた方、ありがとうございました。
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